2015/09/12

スパルタ・マッサージ。

ここのところ、体があまりにカチコチで、首から肩にかけてが痛すぎたので
人に勧められた地元のマッサージ屋に行ってみました。

知人曰く、そこは「マッサージをされてる間中、隣りのマッサージ台からうめき声が聞こえた」くらいで、「強めが好きな人におすすめ」とのこと。
なんか怖いなあ…と躊躇したけれど、「すごく効いたし、コスパも良い!」とプッシュされて、予約。

雑居ビルの3階で、見るからに怪しい。オススメされなかったら自分からは決して入らなかったであろう外観。
なにせ、営業時間が「深夜2時まで」となっていたので、一瞬別のマッサージかと思った。
行ってみると、階段の踊り場に立てかけてあった看板には、「2時」の横に棒が1本手書きされ修正されていた。さすがに2時まではつらいよねマッサージ師さんも。

ピンクの体操着みたいなのに着替えて、台の上にうつぶせになる。
はじめての担当さんは、愛想よりも貫禄をウリにしているような感じのアジュモニ(おばちゃん)で。
最初にそっと背中に手を当てられたとき、「お、これはなかなかヤル人だな」と直感した。…というのは誇張だけど、何か小手先のマッサージではないものを感じた。

黙々と揉まれていき、最初はうとうとするくらいの余裕があったのだけど…。

私は左肩がウィークポイントで、ずっと昔にケガした部分が不完治なのか、急に曲げると肩筋がつってしまう癖がある。なので、マッサージをしてもらうときいつも左腕を触られると体が緊張してしまう。
おばちゃんの手が左肩に来たとき「力を抜きなさい」と言われ、かくかくしかじかと肩の容態を話したのだが…
「いいから、力を抜いて私にまかせなさい」と。

頼もしいんだけど、痛いんだよ。それに怖いんだよ!何度も「力抜け」と言われ「もうあまりいじらなくていいです」と訴えたところ、
「じゃあどうするの?ほっとくの?治さなくていいの?!」
…と、喝を入れられてしまった。

それから何分、いや何十分経過したのか…。ひたすら痛みと恐怖に耐え、力を抜くことに集中し(矛盾)、必死で呼吸をし…もはや「ヒッ ヒッ フー」の境地でしたよ。

知人よ、今ならわかる。マッサージ中延々とうめいていた人の気持ちが。

最後の方でやっと手を緩めてくれたおばちゃんに、あなた日本人?と聞かれる。
ああ、やっぱり出たこの質問(言葉のイントネーションでバレるんだよね、って、バレるっておかしな発想だけど。)…と思いつつ、まあ日本人じゃないけど日本から来た在日同胞なのだよ、と答えておく。
おばちゃん、ふーんと納得顔で、
「日本人のお客さんもたまに来るけどね、普通このマッサージに耐えられないよ。泣く人もいるよ」と。
ちょっと、もうちょっと優しくしようよ、おばちゃん!

大げさだけど大げさじゃなく、苦行の45分を耐えしのいだのだが、
起きてみてあらびっくり、上半身が明らかに軽い!
左肩がちゃんと回る!
この効果を持って、おばちゃんマッサージ師はカリスママッサージャーに昇格。私のなかで。

そんな地元のマッサージ屋さん、全身たっぷり1時間で40000ウォン(4千円)。
けっこう、通ってます。