2014/06/27

チムジルバンのできごと。

チムジルバンというのは、服のまま入れるサウナや休憩所のある大衆浴場、いわゆる健康ランドであって。
うちにはシャワーしかないので、浸かる風呂好きな私は我慢できなくてしょっちゅう近所のチムジルバンに行く。

地元のチムジルバンは古くて設備もそこそこで、健康ランドと呼ぶにはうーむという感じだけど、わりとどの時間に行っても賑わっている。
そして貫禄たっぷりなおばちゃま方のお肌は、皆つるんつるんと健康そうなので、やはり健康ランドなのだろう。

湯船につかって観察していると本当に面白い。
「アカスリ」コーナーはなんの囲いもなく浴場にピンクの台が置いてあって、定番の黒ブラ黒パンのアジュンマが、丸裸のお客さんを無造作にごしごしこすっているのが、湯船から眺められる。
その姿をみて、いつも「かつおぶしを削る職人」を連想してしまう。

さて、以前どこかで施してもらったヨーグルトパックみたいなのが大変良かったので、売店でそういうものがないか眺めていたら、
売店のおばちゃんに「緑茶の粉パック」を強烈に勧められた。
抹茶みたいな細かな粉を、水かヨーグルトにまぜて顔に塗るそうだ。1リットルで売ってる粉を買う必要はないと断ったら、一回分試してみな、という。
冷蔵庫からよくある小パッケージのヨーグルトを取り出してくれるが…気になったのは、
「あのー、そのヨーグルト、いちご入りって書いてあるんですけど…。」
するとおばちゃん、こともなげに「ああ、今いちごのしかないの」といって、フタをあけ、うすピンクのヨーグルトをぐるぐる混ぜながら
「いちごの果肉が入っているからね、これだけ除いて。」
スプーンでいちごの果肉を取り出して、ぱくっ。
た、食べるんかい!あなたが!
おばちゃん、2、3個入ってた果肉をぜんぶ片付け、ぺろりとやったスプーンで、緑茶の粉を取ってヨーグルトに混ぜまぜ。うすピンクは完全に緑茶色になった。
「はい、どうぞ」って渡されても。うーむ。

それをどうしたかといいますと、まあ塗りました。顔だけでは余り、ほぼ全身に塗って、光合成でもしそうな緑色星人になって、近くにいた子どもにぎょっとされながら。
結果、お肌はつるつるしたので良いのだけど…。
風呂を出てしばらくは、全身からほのかにイチゴヨーグルトの香りがした。