地下鉄の車両のはじっこは大抵三人掛けの優先席なのだが、
おばあちゃまが三人並んで座っているとこんな光景をよく見かける。
・ヘアスタイルは9割が短いちりちりパーマ。
・基本、洋服はカラフル。濃いピンク、紫、てかてかの緑、赤などがお好み。
・途切れることなくしゃべっている。
・会話に一回は教会の話が出てくる。
・それは信仰の話よりも町内会的な話である。
・一人が立っていると「アイゴー、荷物をこっちによこしなさい」「アイゴー、重くないからいいんだよ」と、荷物の争奪戦が始まる。
・どこに住んでいるか/その前はどこに住んでいたか/その辺りは親戚とか息子家族が住んでいた、という話が一度は出る。
・最初から最後まで親しくしゃべっているが、実はたまたま隣りあった知らない人同士。
おばあちゃんたち特有のイントネーションは、出身地のことばなのか、一定の年齢を過ぎたらこういう口調になるのか、それとも時代の移り変わりによるものなのか、わからないけど、その呪文のような淀みのなさが私は好きで、会話に聞き惚れてしまう。
なので、つい盗み聞きしちゃうんだけど許してください。