2014/03/09

屋台ファーストフード。

どんなにスタバやマクドナルドや「のり巻天国」(という名の安い丼物チェーン店)が全ての街にはびこっても、
ソウルの屋台は、今日もげんきに営業中。

どんなオフィス街でも、買い物タウンでも、ちょっと郊外の街でも、
たいがい道ばたに屋台が並んでいる。
トッポギ、おでん、天ぷら、スンデ(腸詰め)、串焼き鳥、ミニのり巻、トースト、ホットク(甘い蜜をはさんだお焼き)…といったメニューをそれぞれ売っているのが定番。

わたしは間食好きで、「ちょっと小腹が空いた」状態だと何かちょこっと食べないと気が済まないタチなので、ついつい屋台に寄ってしまう。

なぜか、たいがいどこの屋台にもおでんが置いてある。
おでんといっても、魚の練り物の平っぺたいやつを串に差して煮た具、それ一つだけ。
屋台に立ち寄る人を見ていたら、
みな、何も言わずにおもむろにおでんを自分で取って、さっさと食べている。
紙コップに煮汁を好きなだけ注いで勝手に飲んでいる。
食べ終わったら、500ウォンだか700ウォンくらいをポンと置いて、さっさと出ていく。
超ファーストフードだ。江戸っ子もびっくりだ。
寒い時、ちょいと寄って一瞬でおでんを一本食べて、おでん汁を一杯飲む。お腹がほかほかしてしばらくは寒さを凌げる。
そのコスト、たった5分と50円。

(ちなみに、日本から来た友人が煮汁に浮いていた大きな大根を取ろうとしたら、「そりゃダシ用だよ!」とおばちゃんに怒られた。大根は食べてはダメだそうです。)

夜になれば、ちょっと広めの屋台が開いて、丸いプラ椅子に座って温かいものを突きながら焼酎を飲んで語らう人々で賑わう。
電球色のあかりを包んだ屋台のテントが、わいわい賑わっているのを見るのが好きだ。

ちゃんとした店構えのお店よりも、屋台の方に惹かれてしまうのは、なぜなんだろうなあ。


これは、広蔵市場(クァンジャンシジャン)の露店食べもんやストリート。いわゆる屋台とはちょっと違うけど、まあ一応。